ただいま帰りました。

アメリカ

2度目の国境越え

8/8 Fernie〜Eureka (走行距離:88.2km)

 昨日は夜中に何度か目が覚めた。流石に寒い中、幅の狭いベンチの上で寝袋だけで寝てたからだろうか。しかし、目を開けると星が大量に見える。寝袋の外には寒くて出たくないけど、しばらく空を眺めていた。

 6時の目覚ましでまた起きる。寝袋の外側は露ですっかり濡れていた。面白いことに寝袋の上部だけ濡れており、サイド部分は濡れていない。寝袋は外側が防水素材だから内側のダウンには問題ないけど、やはり乾かしたい。そこで、軽く拭いて、ティムホートン(カフェ)に向かった。暖かいコーヒーを飲みながら、寝袋を椅子にかけて干す。

店の窓から朝日が見える。

 最後までは乾かしきれなかったが、9時過ぎには出発。朝のダラダラする時間がとても好きな私は大満足。去り際に、昨日マクドナルドで会ったおじいちゃんに遭遇。今日の目的地を伝え、事前調査していた道について再確認。「ほとんど下り坂だよね?」すると、おじいちゃんは「谷に一度降りるまではね。そこからはきつい坂だよ。」と言ってきた。『うげっ』と思ったけど、今までの坂と比べたら、きっと楽勝でしょう。。

早朝のダウンタウンは静かだ。

 山の中を走っていると、小さなトンネルを見つけた。ハイウェイの下をくぐるトンネルや、橋の下を通過するためのトンネルは何度か見たが、これまで山や崖の中に通るトンネルは見たことがなかった。日本だったら山の中に行くと多くのトンネルがあるものだが、こちらの人はあまり作らないのだろうか。

ちょっとトンネルに興奮。けどトンネルって自転車走行危ないのよね。

 トンネルを越えてしばらく進むと、おじいちゃんが話していた通り、急な坂道があったが、ユーコンの山々で鍛えられたおかげでそれほどしんどくなかった。そしていよいよ、アメリカへの国境が近づいてきた。

いよいよアメリカに突入だ。
カナダはマリファナが合法だが国境越えする時は
もちろん持ち込み禁止(アメリカも州によっては合法だが)
カンカン照りの中、国境越えのため、長蛇の列に並ぶ。暑い暑い。。

 意外とすんなりと国境越えし、アメリカはモンタナ州に入る。アラスカ以来のアメリカだ。ただいま。乾燥した牧地が広がり、道路脇の幅がかなり狭くなった。

免税店もちらほら。主にお酒とタバコが売られていた。

 今日はWarm Showersでホームステイできる家があるので、3日ぶりにシャワーを浴びれる。その家のある街に着くと喉がカラカラだったので、フルーツジュースを購入し一気飲みした。外があまりにも暑いので、図書館に入りパソコン作業をした。そして夕方頃に、ホストのラティマーの家に向かった。優しく迎え入れてくれ、しばらく話した後、久々にシャワーを浴びた。背中の皮が日焼けでベロベロに剥けていたし、汗もかいていたのでシャワーでスッキリ。夜にはラティマーの彼女、カリーも家に帰ってきて、みんなで楽しく食事。

Warm Showersとはサイクリスト向けのサイト。別記事参照

https://samuraieddy.com/アラス蚊#toc3

↓Warm Showersのサイト

Just a moment...
ラティマーは高校の先生で、今は夏休みなので家にいることが
多いらしく、料理も彼が作ってくれた。

 今日はラム肉と野菜とお米を使った料理。更に外で取ったハックルベリーをミキサーにかけてジュースを作り、食後にはローカルホームメイドのアイスクリームをご馳走してくれた。ラティマーはいろんな人をホストしては、異文化交流するのが好きらしく、日本について色々と聞いてきた。私もアメリカ文化については割と知っている方だったが、よりディープな事を聞けて面白かった。腹も膨れ、沢山話した後、ベッドに横になった。

8/9 Eureka〜Kalispell (走行距離:102.2km)

 2人とも仕事やら用事やらで7時頃には家を出る様だったので、私も6時に起床。「いつでも好きな時に起きて、好きな時に家を出ていいよ」と言ってくれていたが、個人的にも朝早くから行動しておきたかったので、彼らと同じタイミングで準備開始。リビングに行くと、カリーが既にキッチンで支度をしていた。ハックルベリーのスムージーとコーヒーを作ってくれた。「卵やベーグル適当に食べてね」と言ってくれたので、遠慮なくいただいた。

本日の朝食

 みんなが先に出発したあと少し経ってから私も家を出発。雨が少し降りそうな予報ではあったが、朝一はいい天気だ。

街の小さな映画館。なんだか可愛らしい。

 今日は先日依頼されていたアウトドアに関連するラジオ番組のインタビューが電話である日だ。11:30に電話が来る予定だったので、それに間に合う様に電波のあるところまで行った。無事、時間ギリギリに電波のあるところに着き、予定通りインタビューを受けることができた。電話で、しかも英語でラジオ出演なんて初めてだったので少し心配だったが、やってみると意外に楽しかった。

↓ラジオ内容はこちら

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 サイクリング再開し、間も無くしてホワイトフィッシュというスキーやアウトドアのリゾートタウンに到着。街のマクドナルドでコーヒーを飲みながらのんびりし、今日のWarmshowersのホームステイ先に向かった。家に着くと、ガレージで横ばいになって、男2人が何かをイジイジしてる。ちょっと話しかけづらかったが、そーっと「こんにちは。」と言うと、こちらに気づいて、「ごめんごめん。今息子と蜂の巣取って、解体してみてたところなんだ」と迎え入れてくれた。立派な家の家主はトム。息子のジョンと3人で話していると、奥様のベティーが帰ってきた。他の友達もいたのでガレージ前でしばらく立ち話し、部屋に案内してもらった。

ガレージにはたくさんの自転車が。よくサイクリングするみたいだ。

 部屋や、バスルームを案内してくれたが、ホテルより豪華かってくらい立派でびっくりした。ゴージャスなバスルームでシャワーを浴びると、夜ご飯にレストランに連れて行ってくれた。これがまた、良いレストラン。ビールと豪華な神戸牛使用のハンバーガーを食べた。とてつもなく美味しかった。

家には可愛いワンちゃん2匹。今の私より豪華な生活。
トムは医者で、ベティは看護師。息子のジョンはこの秋から大学生だ。
家が豪華なわけだ。。笑

 彼らは色んなサイクリストをホストしてきたらしく、その中の1人で、アラスカからアルゼンチンまで行った子の話をしてくれた。彼は旅の様子をビデオでドキュメンタリー風にまとめていると言うので、見せてもらうことにした。その内容は私の旅よりも明らかにアドベンチャーなもので、しかもビデオも面白く、とても魅力的に見えた。現在はスポンサーが彼についており、アルゼンチンに到着した後も旅を続けながらビデオ等を作成しているみたいだ。私もビデオ作成には興味があるのだが、自転車に乗ってるとどうしても機材の取り出しや、撮影が面倒で、あまり撮っていなかった。「これからはもうちょい頑張って撮影しよう。。」と心の中で誓うのであった。。

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