アラスカハイウェイ最高度へ
7/11 Nearby Toad River〜Nearby Tetsa River Regional Park(走行距離:120.0km)
川沿いのキャンプだったので朝は寒いかと思ったら、山の間からちょうど太陽光が我々のスポットに降り注ぐ。トーヴァとちゃちゃっと支度を済ませていざ出発。今日はアラスカハイウェイの中で一番標高の高いところを通過する予定だ。
これまでのカナダの道は常にアップダウンが続いており、それがどんどん高い方向に向かって進んでいく。
荷物がトーヴァと比べて断然重たい私の車体はまるでイカリを引きづってる用で、トーヴァにも置いてかれてしまった。
ゼイゼイ言いながらもようやく、頂上付近に着くと、トーヴァも待っていてくれて、2人でハイファイ!頂上にあるSummit lake campgroundで少し遅めのお昼休憩。
そこからはしばらく下り坂。下り坂がずっと続けばいいんだが、それだけ下るとまた登らなきゃならないんだよね。。
後半は平坦な道がずっと続いており、割とスイスイ進んだが、10kmの間にブラックベアーを5頭も見かけた。この辺で野宿するのは怖かったが、通りのキャンプグランドはただテントを立てるだけなのに30ドル近くもする(シャワーも何もなし)。2人で悩んだあげく、コイントスで野宿かキャンプグランドかを決める。結果的に、野宿になったので2人で大声を出して熊が近づかないようにしながらキャンプをした。
この旅最大の緊張感と久々のリラックスタイム
7/12 Nearby Tetsa River Regional Park〜Fort Nelson(走行距離:94.2km)
山の中はまだ寒く、テントから起きると結露でフライシートが濡れていることが多々ある。毎回朝、結露を拭いて、乾かすのが面倒な私は、テントのフライシート入り口部分を全開にして、風通しが良い状態でキャンプをしていた。また、昨日は熊も沢山見ていたので、食料や匂いのあるものはテントから遠ざけ(一部歯磨き粉や、虫除けスプレーはテント内に置いていたが)、熊よけスプレーやナイフ(熊がテントを襲った時にテントを破って出る用)は枕元に置いて寝ていた。
早朝、目が覚めるとトーヴァがテントから遠ざけた食料を取りに行く足音が聞こえた。フライシート全開にしていたから、寝ぼけ眼で外を覗くと、真っ黒の塊が私のテントの横、約2m先を歩いてる。一気に目が覚め、思わず「Shit (クソッ) 」と小さいながら言葉が出てしまった。ブラックベアーだ。一気にバサッと起き上がったせいで、その音に向こうも反応。ピタッと止まってジッとこっちを見ている。こちらもテントに身を隠し、手元にナイフとベアスプレーを握りしめながらも音を一切出さずにジッと静かに見つめた。熊の姿が見えないくらい距離が離れている時は、大きな音を出した方が熊側も人の気配を察知して近寄らないのだが、本当に近くにいる時は変に音を立てない方が良いのだ。
一瞬の緊張が走ったが、ブラックベアーはそっぽを向いてまた歩き始めた。しばらくテント付近を歩き回る音が聞こえる中、いつでもナイフでテントを破り、逃げる準備をする。すると、足跡は遠くの方に行ったので、そーっと音をなるべく立てないようにテントのジッパーを開けると、20mくらい先までヤツは移動していた。それでも私がテントを出たのを察知し、こちらを見つめている。木登りも出来て時速40-50kmで走れるブラックベアーに追いかけられたら終わりだ。
私はそっとトーヴァのテントの近くに行き、「熊がいるから静かに」とそっとトーヴァを起こした。思わずトーヴァも「Shit(クソッt)」と呟くも、とりあえずテントからゆっくり出てきてもらった。ここまで熊と距離がとれた場合は、向こうに行くように落ち着いた声で、且つ力強くしっかりと語りかけるのが良い。そこで2人で「Hey, this is not your place. Go back into the forest.」と語りかけた。するとこちらの警戒してる態度を察知したのか、少しずづつ彼はステップバックし、最後は草の中に走って逃げていった。
フーッと2人で肩を撫で下ろし、改めてお互い「おはよう」と言った。その後は2人で大きな声を出し、人がいるということを熊達にアピール。「これから朝ごはん食べるから、熊はくるなー!」と。そしてトーヴァと「あの距離で熊見た時は、オワッタと思ったよー。ある意味いい経験をしたねー」「グリズリーじゃなくて良かったねー」なんて話しながら朝食をとるのであった。一通り準備を済ませると、最後に熊達に「もうここに来てもいいよー!」と大きな声で伝えて出発した。
初っ端から急な坂が、続くがしばらく進むと我々の大好きなサインポストを発見。ようやく下り坂だ。
途中、道中何度も会っているカナダ人男性の車が見え、向こうもこちらに気づいて車を止めてくれた。しばし話した後、我々2人の写真を撮ってくれた。
坂を下ってからは割とすんなりと進み、午後遅くならない時間にフォートネルソンが見えてきた。久々にスーパーがあるちゃんとした町が見えて来ると私は嬉しくてつい、「バーガー!ピザ!アイスクリーム!ステーキ!ビール!コーラ!」と、思いつく食べ物を叫びながら町に入っていった。トーヴァもそれににっこり。5日ぶりの人里だ。
町に入ると、まずはビジターセンターへ。ユーコン州に比べ、随分立派なビジターセンターだった。コーヒーも飲み放題だったし、ネットも固まることなくしっかり機能している。
トーヴァは5日前に連絡したWarm Showersのホストに電話し、私も一緒にホームステイして良いか確認してくれた。確認が取れたところで、スーパーに行き、2Lのカナディアンジンジャーエールと箱のクッキー、明日の朝食に軽いものを購入してWarm Showersの家に向かった。
↓Warm Showersとはサイクリスト向けのサイト。別記事参照
https://samuraieddy.com/アラス蚊#toc3
↓Warm Showersのサイト
家に着くと、「家の中でリラックスしてて」とWi-Fiパスワードと共に置き手紙が残されている。家に入り、ゆっくりしていると、間も無くホストのパトリックと奥さんのモーリー、3歳の娘のウィンターが車で帰って来た。快く受け入れてくれたことに感謝し、しばらく話したあと、シャワーを浴び、ウィンターとお遊び。6時半くらいにはトルティーヤでいろんな具材を包む夜ご飯を振舞ってくれた(その後、物足りないからクッキーを部屋で丸ごとこっそり食べたが)
トーヴァと同じ部屋に入り、くつろぐ。流石にベッドばトーヴァに譲ったが、屋根の下でシャワーを浴びて飯を食って寝ることが久々だったので、とても幸せだった。明日はday off。やる事はたくさんあるが、スーパーがあるから楽しみだった。
7/13 Fort Nelson町中(走行距離:数km)
朝何度か目覚めたが、ベッドではトーヴァがまだ寝てる。二度寝三度寝を繰り返してると8時くらいにトーヴァも起きてきた。リビングに出ると既に朝食を済ませたパトリック一家達が。「10時くらいに戻るから、適当にやってて。ドアもロックしてないから出かけるならそのままでいいよ」と言ってくれた。 そして、我々は洗濯機の場所を教えてもらい、溜まった洗濯をしながらゆっくり朝食タイム。ダラダラしてるとあっという間に10時になりホストにも帰ってきた。「セカンドブレイクファーストするけど、いる?」って聞かれたので、ベーコン、目玉焼き、ハッシュドポテトを振舞ってもらった。
お昼前にようやく出かけ、まずは町中のアイスクリーム屋へ。好物の抹茶アイスがあったので、店員の女の子にオーダーすると、「えっ、抹茶?本当にいいの?」と聞かれた。あんまりお勧めではないみたいだが、抹茶が食べたかったからそのままオーダー。そしてもう1つメープルベリーをオーダー。女の子が1スクープ取ろうとしたが、『ボトッ』と大きな塊を机の上に落とした。もう一度1スクープ取り直し、コーンの上に乗せてくれたが、2回目にすくった1スクープがとてつもなく小さい。私はつい、「その机に落ちたやつは捨てちゃうの?」と聞くと「うん」と言うので、「それも俺のコーンの上に乗せてくれ」と頼むと、女の子は苦笑いしながら「オーケー」。ダブルのはずがトリプルになりとても得した気分でアイスを食べるのであった。
その後、トーヴァとSubwayでランチを買って、ビジターセンターの前で昼食とると、ひたすらビジターセンターでフリーWi-Fiを使用。普段は肉体労働で、休みの日はデスクワーク。サイクリストもなかなか忙しい。
今日のパトリック一家の夕飯はサラダと、クリスピーチキン。パトリックが調理してくれた。
ウィンターはまだ3歳でとても活発。昨日も今日も一緒にたくさん遊んだが、なかなかハードで疲れてしまった笑 でもこれがまた人懐こくて、いつも笑顔でとてつもなく可愛い。。
コメント
Hi Eddy!
Nice to meet you yesterday!
Jouney well! Stay safe!
Hi Adam! Nice to meet you too:) I’m heading to Jasper national park now. Thank you!