パンク祭り

カナダ

さよなら中華街。

8/4 Calgary〜Nanton (走行距離:99.6km)

 カスケード山登山から引きずっていた筋肉痛のせいで、都会のカルガリーに2泊もしてしまった。とはいえ、この都会は綺麗だし、中華街もあるし正直気に入っていた。

食べ放題だからついついたくさん食べてしまう。

 ホステルについてる無料の朝食を食べ、荷物を自転車につけていく。ホステルもダウンタウン内にあるし、駅まで徒歩で行けるし、旅行できていたらとても調子良いだろうな、と思いながら出発。大きな都会のため、カルガリーを抜けるまでしばらくかかるが、市内に川が流れており、河川敷は綺麗な自転車道が広がっている。芝も綺麗に整えられ、ピクニックテーブルもあちこちに完備されている。川の水もとても綺麗で、人々はサイクリングしたり、ゴムボートで川下りしたり。。これだけ綺麗に整ってると、『ホステル泊まらなくても、その辺で野宿できたかな』なんてことをふと思うのであった。

綺麗な街並み
自転車道も完璧だ

 30kmほど走ってようやく住宅街を抜け、ハイウェイに出た。しかしここはアルバータ。やっぱり道は平らで牧場が広がるだけで景色的には面白くない。

なんにもない。

 ボーッとしながら自転車漕いでいると、自転車がグワグワしてる。「あれ?」と思って後ろを見ると後輪のタイヤがゆるゆるになっていた。完全なパンクだ。この旅始まって3度目のパンク。カンカン照りの中、小道に入って修理開始。

途中おじいちゃんに、大丈夫かい?と声かけてもらう。優しいね。

 無事修理が住み、今日の目的地のNantonに到着。ここでもWarm Showersでホームステイが出来ることになっていたので、家に向かう。

Warm Showersとはサイクリスト向けのサイト。別記事参照

https://samuraieddy.com/アラス蚊#toc3

↓Warm Showersのサイト

https://www.warmshowers.org

 今日のホストのローランドが家に迎え入れてくれた。B&B(ホテル)を経営してる彼は、他のお客がお金を払って泊まる部屋に無料で案内してくれた。シャワー後、彼がホームメイドで作るビールとチーズを振舞ってくれ、他のお客さんとの時間を楽しんだ。また、夕飯も別でご馳走してくれた。(夕飯は他のお客にはなく、私だけ)

カレーとナンとサラダ。インドやベトナム、
タイに住んでいたこともあり、アジアテイストも好きみたいだ。
右から2番目がローランド。そしてその他のお客さんたち。

 もともと、ドイツやアジアでインターナショナルの先生をしていたローランドと奥様は物知りで、話を聞くのが面白かった。今日は久々にプライベートの部屋で特大のベッドを独り占めだ!

後で調べたら1泊100ドル以上する。
部屋にはトイらやシャワーもついている。ありがたい。。

8/5 Nanton街中 (走行距離:2.6km)

 昨日、朝食は8時と聞いていたので、7時に起きようとするが、プライベートの部屋でしっかりしたベッドに寝るのが久しぶりだったからか、なかなか起き上がれない。。気づいたら8時を過ぎていた。キッチンスペースに行くと、既に他のお客さんは朝食を食べていた。席に着くと、ローランドが「卵は何が良い?」と聞いてきたので、「スクランブルエッグ!」と答えた。美味しい朝ごはんを頂戴したが、体がやけに重く感じた。昨日ローランドが「もう一泊してもいいよ」と言った言葉がふと頭によぎった。『うーん、本当は先に進みたいところだけど、今日は祝日で、街中でもいろんなイベントがありそうだし、もう一日休んでしまおう。』そう自分に甘えて、結局もう一泊することにした。

 朝食を済ませると、まずはローランド夫妻と街に行って、パレードを見た(パレードにはローランドのお子さんも出ていた)。その後、飛行機博物館が有名らしいので、そこに向かうが閉まっていたため、外観だけのぞく。

カナダデーにホワイトホースで見たパレードより豪華だった。
飛行機博物館。外観だけでも十分立派だった。

 また、この辺りの地域では牧草を保管しておく小屋(サイロ?)が有名で、ナントンに古くからある保管庫を見に行った。

緑のが古くからあるもので、赤いのが新しいものらしい。

 その後はティムホートンでコーヒー飲みながら、パソコンいじいじ。今後のルートとステイ先の調査。そして祝日イベントで、午後3時から行われるロデオショーも見にいった。

本物の投げ縄で牛を捕まえていた。初めて見たので感動!

 最後にスーパーで明日からの食材調達してホテルに戻った。家に着いてからは上半身トレーニングがてら腕立て伏せをして、夕食をご馳走になった。今日はサンドイッチ。夕飯を済ませ部屋に戻ると、疲れていたのか、ベッドで爆睡してしまった。夜中に起きるも、またすぐに爆睡。休みを挟んでいるけど、なんだかやはり疲れていたみたいだ。

炭鉱炭鉱炭鉱

8/6 Nanton〜Lundbreck (走行距離:116.9km)

 昨日は予定してなかったオフを挟んでいたので、朝から張り切って準備。B&Bのベッドが気持ち良過ぎて、去りがたいのだけど(しかも部屋の匂いが、自分の部屋の匂いと似ていてなんだか懐かしい。。)長居はできない。朝食をいただいて、9時半頃に出発。

オーナーのローランドとキャリーと撮影
B&Bの外観

 今日はハイウェイ沿いではなく、ちょっと逸れた道を進むつもりだ。しかし道に入ると、本当にこの辺何にもないのね。

ただ草原と牧場が広がるだけ。電波もなし。

 平だと思いきや以外に坂道が多くて汗だくになった。メインで進む今日の道はCowboy trailというだけあって、牧場ばかりだ。途中、湖の横にキャンプグランドがあったので、休憩しようとピクニックテーブルに腰掛けると、「シュー」という音がする。あれ?と思ってタイヤに耳を近づけると、またしてもパンクや。確認すると、昨日チューブに貼り付けたパッチが上手く貼りついていなかったらしい。昼休憩がてら修理と昼食を済ませる。

修理の度、荷物取らないといけないのが面倒。
お昼は今朝B&Bでもらった食材でサンドイッチ。

 それにしても何度も言うが、本当に牧地以外何もない。最近の趣味は口笛吹いて牛の興味をこちらに向けること。みんなアホ面してこっちをじっと見てくる姿が何だか愛おしい。それ以外にやることとなると、動物の死骸の数を数えることか。(今日はキツネ、ネズミ、ヤマアラシ1匹づつと、鹿3匹にカラス7匹発見。どーでもいい笑)

馬は割とそっぽ向くけど、牛はこっち見てくれるのよね。

 何もないところをトロトロ進み、ようやく小さな村に到着。潰れそうなガソリンスタンドでチョコミルクを買い、トイレで顔、腕、脚を水で洗う。キャンプグランドも近くにあるのだが、有料なのでどこか空き地がないか探していると、車が入れない場所にいい広場を見つけた。

車はみんな左折し、この先には入らない。

空き地に入ると、またしてもタイヤがグニャグニャになってる。「まさか」と思うも、またパンク。テントをセットして、タイヤを確認すると、昨日・今日直した部分のすぐ近くの場所から空気が抜けている。どうやら薄くなったタイヤに小さな何かが刺さっているようだ。昨日タイヤに異物が刺さってないか確認したつもりだったが小さ過ぎて見過ごしていたようだ。ナイフでようやく取り出すと、ホチキスの芯みたいなものが刺さっていた

タイヤもすり減って、刺さりやすくなってるみたい。そろそろタイヤ変えよう。。

 夜はそこまでお腹が空いたなかったので、ご飯とブロッコリーを食べる。ご飯は初めて出汁と醤油を入れて炊き込みご飯風に作ったが、これがめちゃくちゃ美味かった。

出汁を使った炊き込みご飯大正解。ハマった。

 にわか雨が少し降ったが、それ以外は乾燥してるから蚊もいないし、車も来ないし、快適にキャンプできた。(底が石ころまみれで、少しゴツゴツしていたが。。)

人も来ないし、熊も来ないし良いスポットだ。

8/7 Lundbreck〜Fernie (走行距離:100.1km)

 今朝は5:30に起きて準備開始。というのも、アメリカに留学していた時のルームメイトのお父さんが、アウトドア関連のラジオをやっており、電話でラジオ出演してほしいとのことだったのだ。道中、もしかしたら携帯の電波がなくなるかもしれないので、次の街に早めに着いてスタンバイしておこうと思い早めの起床をした。誰もいないので、空き地のど真ん中で、岡から出てくる朝日を見ながらしゃがみこむ。景色を楽しみつつ、のんびり用を足して朝食食べ、七時過ぎにサイクリングスタート。

キャンプした場所からすぐのところに綺麗な滝が!

 今日通る道はcrownest passと言い、日本語訳にして、カラスの巣の通り。カラスがシンボルマークの物がたくさんあった。

カラスの飾りがあちこちに。

 さらに、昔からこの地域は石炭で発展した地域らしく、歴史的な建物や、炭鉱時に落石事故のあった場所など様々見る箇所があった。(現在も炭鉱が盛んに行われている)

炭鉱場の動力供給源になった建物跡。
説明書きもしっかり。ふむふむ。
土砂崩れが起きた跡地、”Frank Slide”。
と、その説明。1903年4月に起きた事故らしい。ふむふむ。

 ちらちらと観光スポットを見ながら25kmほど進むと、スーパーがある街に着いた。ラジオは11時からと聞いていたが、勘違いして10時からだと思っていた関係で早くに着きすぎてしまった。まぁ、Tim Hortonsあるしゆっくりしようと思いダラダラするも、時間になってもなかぬか電話が鳴らない。友達のお父さんに電話してみると、「ゴメンゴメン。ラジオの時間変更になって明後日になった。連絡し忘れてた!」と言ってくるではないか。せっかく早起きしたのに。。。とはいえのんびりできたから良しとし、12時にようやくサイクリング再開した。

 残り70kmあるから夕方には着くかなー、なんて予想していたら、ここからはほとんど下り坂。グングン進んでいった。

下し坂だし、乾燥してるから汗もかかないが、昨日シャワー浴びてないので、水浴び。
ついでに洗濯も。カンカン照りで、濡れたまま着てもものの5分程度で乾いた。
途中で見つけた、世界で一番大きなトラック。自転車が小さく見える。。
炭鉱地域だからこそのトラックなのだろう。タイヤは横浜ゴムでした。
世界の小松の営業所が。日本の会社、活躍してます。
日立のクレーンも見ました。炭鉱盛んなだけあるわ。

 目的地には16時前くらいには着いた。スキーリゾートで栄えている街らしく、お店も沢山あった。夜ご飯にはまだ早かったから、マクドナルドで1ドルソフトクリーム買って時間つぶし。するとふっと気づいたのだが、明日はもうアメリカに入るではないか。まだカナダドルが結構余ってるし、国境越える前だし、今日は豪華にレストランで食事しようと考えた。暑かったし、なんとなく東南アジアンなものが食べたくて、タイ?ベトナム料理?っぽい店に入り、ビールも合わせてオーダー。

生春巻き〜〜〜
ココナッツとエビのスープに麺が入ったもの。美味!
ビールはサッポロ。

 最後は宿探し。というか寝る場所どこでも。しかし、街が意外に大きく、なかなか見つからない。。仕方なく河川敷の遊歩道場横にあるベンチに寝ることにした(テント設置するのが面倒になってしまったため) 。晩飯は豪華だったのに、寝床はひどいもんだ笑

人が普通に通る河川敷のお散歩コース。普通のベンチで寝た。

明日はホームステイできる場所を確保できたし、そんなに遠くないから気楽に行こう。

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