感動の再会①
8/27 Smithfield〜Kaysville (走行距離:140.4km)
ユタ州に入って初日から友達に会い、ご飯もご馳走になったため、なんだか今までの孤独な『自転車旅』から一気に『旅行』で友達に会いに来た感覚になった。昨晩レストランで食べきれずに余ったピザを今朝の朝食にして、いつもの通りパッキング。友達であるマイアのおじいちゃんおばあちゃんにご挨拶して、彼らの家を8時頃に出発した。
当初は一番近い道(大きなハイウェイ)沿いに今日の目的地に行こうと思っていたが、昨晩アドバイスいただいた別のルートを進行。少し遠回りになるが、こちらの方が坂道も緩やかで車通りも少ないらしい。
ちょうど目的地までの中間地点あたりに、ベルガムシティという街が現れた。なんでもここは桃が有名らしく、シーズンもちょうど始まったようだ。9月7日と8日はピーチデイと言って桃に関するイベントも行われるほどで、ここで作られたピーチパイは特別美味しいのだとか。
ピーチパイを食べてみたいが、スーパーには売っていないらしく、レストランに入らないといけないと昨夜聞いていた。しかし昨日久しぶりにレストランに行っていたから、『連続でレストランに入るのはちょっと贅沢すぎるかな』と無駄な節約精神が働き、とりあえずスーパーで桃関連のものがないか調査。しかしスーパーにあるのは果物としての桃のみでピーチパイはなかった。そこでとりあえず昼食に惣菜を買ってレジのお姉さんに美味しいピーチパイが食べれる場所を聞いてみる。
「それなら、マドックスというレストランがいいわよ。道をまっすぐ行って映画館の隣にあるわ。」
『なるほど。とりあえず惣菜だけ公園で食べてピーチパイがどんなものかを見行こう。』そう思った私は、惣菜と余っていたパンを近くの公園で食べた。
一昨日ダイエットすると誓ったばかりなのに、昨日も大量にご飯食べたし、今日も朝食ピザに始まり、昼食はブリトーと大量のピーナッツバターとジャムを付けた食パン6枚、ポテチーズと。。。やっぱりピーチパイやめておこうかな。。。と思った矢先にピーチシェイクを発見。『うわ。美味しそう。。せっかくピーチの街いるから我慢するのはやめよう』と思い購入笑
これに満足した私はピーチパイはもういいやと思ったが、教えてもらったレストランは通り道にある。これもまた目に入る距離。『どれどれ』と見てみると多くのお客さんで賑わっている。『ダメだ。食べよう』結局今日も一食3,000kcalコース笑 食べずに後悔したくない私だが、最近はいつも食べ過ぎて後悔。ちょっと気持ち悪いくらいお腹いっぱいの状態で街を後にした。
ようやくお腹も小慣れてきたところで次の町、オグデンに到着。ユタ州で一番大きなソルトレイクシティに近ずくにつれて、町も大きくなっており、ここもかなり大きな町だ。車線も広がり、車通りもかなり多い。今日の目的地は留学時代のルームメイトで大大大親友であるミッキーのご両親宅だ。ここオグデンから約30km先のところにあり、彼のご両親や兄弟ともしょっちゅう遊んでいたし、いつも仲良くさせてもらっていたため、早く会いたい一心で自転車を漕ぎ続けた。
ミッキーのお父さん、マイクに「夕方6時くらいにそっちに着くよ」とメッセージを送り、ハイウェイを一気に走行。しかし途中で『バンっ』と音がする。『もしかして、、、』と思って後輪を確認するとまさかの後輪パンク。しかし片道4車線程あるハイウェイで且つ、上り坂だったこともあり、荷物を広げて修理することはできない。とりあえずパンクしていながらも空気を追加で注入し、無理やりに坂道を脱出。すると今度はタイヤが回転するたびに『カンカン』と音が鳴り出して完全にタイヤがぺしゃんこになった。
ちょうどハイウェイから外れる場所に近ずいていたため、手押しでハイウェイから脱出した。家までは15分ほどの距離であったが、これではとてもじゃないけど走行できない。携帯の充電もなくなりそうであったため、仕方なくマイクに「ごめん、パンクしたから遅れる」と連絡すると、「迎えにいくよ」とすぐに連絡が入った。彼らが迎えにきてくれるまでにパンクの修理だけでも直そうと思って、タイヤを見てみると、大きな針金が刺さっていた。
修理が完了したところで、ミッキーのご両親が車に乗って迎えにきてくれた。感動の再会だ!!修理もできたし、自分の力でゴールしたかったが、せっかく迎えにきてくれたし、何より久しぶりに会えた喜びでそんなことどうでもよくなってしまった。(家までは車で5分の距離だった。笑)
よく遊びに行っていた家は当時から変わることなく、なんだかとても懐かしい気持ちになった。私にとっての第2の故郷だ。「飯行くか?先シャワー浴びるか?」と聞かれたため「シャワー!」と答え、準備が整い次第、メキシカンレストランに連れて行ってもらった。大親友のミッキーは現在、他の友達たちとスリランカにサーフィントリップに行っており、帰国はまだ先であったため会えなかったが、昨日に引き続き知り合いに会えるってこんなに嬉しいことなのかと改めて思った。
マイクは高校の先生で、家の前にある高校に徒歩で通っている。それ以外にもフライフィッシングのお店も持っている。アメリカンフットボールが大好きで、特にユタ大学のフットボールチームの大ファンだ。家の内装や洋服も大学関連のものばかり。また、釣りやスキー、サイクリングなどアウトドア大好きで家族もみんな同様だ。
満腹になって家に帰った後もお酒を飲みながら募る話をして楽しい夜を過ごすことができた。「車も使っていいし、家のものはなんでも食べていいぞ。俺の家はお前の家だ。」と言ってくれて本当嬉しかった。さらに「いつまででもいてもいいからな。そうだ、この冬ずっとここにいるのがいい!そしたらスキー毎日できるし、そうしろ!」とも。
こんなに言ってくれる人がいて私は幸せだなと思った。『しばらくここにいるのもありだな』と真剣に考えてしまうのであった。
8/28 Kaysville (走行距離:0km)
今朝は、みんなが仕事に行くというので、お見送りをして家でまったり。マイクは職場が目の前のため、昼休みは家に帰ってくるらしい。
昨日修理はしたが、パンクした自転車をチェックしに行ったら、またしてもタイヤがぺしゃんこに。解体して確認してみると、昨日修理した場所とは別の場所に木の破片が刺さっていた。2箇所でパンクしていたようだ。
修理を済ませてからは、ひたすらパソコンいじり。途中マイクから電話があって、「学校に来い」と言われたため、急いでマイクの教室に向かう。するとそこには高校生が沢山おり、マイクが「こいつらに自転車の旅の話をしてくれ」と言ってきた。いきなりだったが、自転車でアラスカから来た話をサクッとすると次々に生徒から質問が来た。『やっぱり日本の生徒と違ってアメリカの生徒は質問沢山するもんだな』と思い、楽みながら回答した。
その後家に戻るなり、マイクもお昼休みで帰ってきたので、カレッジフットボール関連のニュース番組を一緒に見た。「今週はビックな試合だぞ!ユタとBYUだ!俺はBYUが大嫌いなんだ」留学時代から全く変わっていない様子で熱く語る。ユタ大学とBYUはユタ州の中でもライバル校であり、アメリカンフットボールの試合はとても盛り上がる。「俺とフィン(ミッキーの弟)は試合をスタジアムまで見に行くが、お前もテレビ観戦で絶対応援しろよ!」と強く言うのだった。笑
夕方5時くらいなると、マイクが仕事を終えて帰ってきた。「これからフィンとドリュー(ミッキーの彼女)がビーチバレーボールの試合をするから見に行くか?」と聞いてきた。答えはもちろん”Yes”。夜ご飯に軽くバーガーを食べてそのままビーチバレーコートに向かった。室内でビーチバレーができる施設があり、ビール等を飲みながら観戦できるのだ。彼らは男女4人で行うトーナメントに参加しているようで、ビール片手に応援しながら試合観戦。
試合終了後、5年ぶりにフィンに会った。「久しぶりだな」とハグを交わす。そしてミッキーの彼女のドリューに会うなり、私の胸に飛び込んで強くハグした。「やっと会えたわ!私以外みんなあなたと会っているのに私だけ会えてなかったから!」と嬉しそうに話した。彼女のことはSNSで知っていたし、ミッキーが日本に遊びにきた時にテレビ電話などで話していたから、初めての感覚はなかったのだが、実際に会うのは今回が初めてだったのだ。現在ミッキーは彼女と2人でダウンタウンに暮らしており「私たちのところにもいつでも泊まっていいからね」と笑顔で言ってくれた。
今日のところは、試合観戦後すぐに解散したが、ミッキーが旅行から帰ってきたらまたみんなで遊ぶ約束をした。家に帰ってまたフットボールの番組を見て今日は就寝。
感動の再会②
8/29 Kaysville〜Taylorsville (走行距離:49.6km)
今日はミッキーの実家から、友達のマイアの家に移動する日だ。昨日と同様に、朝マイクが学校に通勤するのを見送り、コーヒーを飲む。ゲイル(ミッキーのお母さん)はチョコチョコ用事があるが、仕事はないため基本的に家にいるみたいだ。朝彼女はランニングに行ったので、私も庭にあるトレーニング器具を使って上半身のトレーニング。自転車で下半身は強くなっているのだが、上半身は鈍りきっているのだ。その後サクッと朝食を作って、パソコン作業。
お昼頃にまたマイクが昼休みで帰宅。ゲイルもいたので2人にお礼を行って、一旦はマイアの家に移動。今いる場所は都市から北に位置しているが、マイア宅はソルトレイクシティの南に位置する。そこまではほとんどが自転車専用道で行けたため車のストレスなく、サイクリングできた。
マイア宅に着くと家族みんな揃っており、2日ぶりにみんなに会った。またマイアには2日前会えなかったので感動の再会と思いきや、会うなり「ヒゲ汚い」と一言。うーん、『相変わらず厳しいな〜』と思いつつ、変わりなく元気だと捉え、とりあえずシャワーを浴びた。その後、マイアと2人で髪の毛を切りに美容院へ向かった。髪の毛は今人生で一番長く、もう少し記録更新したかったため長さはほとんど変えなかったが、日頃のアウトドア生活でギシギシに痛んだ髪を全て取り除いてもらった。すると驚くほどサラサラになり、大満足だった。
家に帰るとマイアママが大量の日本食を準備していてくれた。うなぎの蒲焼に鰹のタタキ、ごまドレッシングのサラダとイカそうめんに白飯に味噌汁。サラダはアメリカも日本も野菜に変わりないが、ドレッシング一つで一気に日本のサラダに変わるから不思議なものだ。とてつもなく美味しく、ご飯のお代わりが止まらない。腹12分目までたいらげ、動けなくなったところでユタ大学 vs BYUの試合観戦。今シーズン一発目の試合は見事我がユタ大学の勝利で、最高の夜となった。
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