いつになったらスタートするのか。。

アラスカ

Anchorage(アンカレッジ)での日々

5/17-5/20 Anchorageの街に入り浸る

アラスカ着いたものの、気温や食事、白夜や時差などいろんな要因があるのか、どうも環境に慣れない。そして出発前、送別会やら準備の追い込みで多忙な日々を送ったこともあり、体調を崩していたのだが、それが長引いているように感じる。更に更に、準備はしたもののストーブはまだ使ったことないし、料理も普段してたわけではないし、熊や盗人の恐怖の話を毎日耳にしており、不安に不安が募る一方だ。

とは言え、何もしないわけにもいかない。キャンプ慣れしているホステルスタッフ、アレックスに教えてもらいながらストーブを試す。食材調達し、キッチンで色々作ってみる。熊よけグッズを一通り揃えてみる。

熊よけスプレー(bear spry)。
唐辛子が入っているようで、これを熊の顔面に浴びせると怯むらしい。
熊よけ食料袋(Bear Resistant Food Sack)
食料の匂いを消し熊が寄らないようにするもの。

こうすることで募っていた不安が少しは解消されるような気がした。すると少し心に余裕ができたのか、これから北に行くはずが、何故か南の街に興味が出て来てしまった。というのもそこから氷河観光含む色々なアクティビティができるのだ。ただ、行ったところでその先道がないので、 またアンカレッジにどうしても引き返さないといけない。

うーん。どうしたものか。。

するとホステルのオーナー、オレイが一言、「ヒッチハイクで行けば?」と。

ヒッチハイク?危険そうな匂いがすると思った半面、面白そうだなとも思う自分。話を聞いているとどうやらアラスカは割とヒッチハイクが普通にされてるらしいではないか。では行きは自転車ごとヒッチハイクしてもらって、帰りはこれからの旅のウォームアップがてら自転車乗って帰ってこようと即座に決断するのであった。

5/21 いざSeward(スーワード)へ ヒッチハイクの旅

さて、いよいよアンカレッジの外へ行く日が来た。荷物の半分をホステルに置かせてもらってテントなどの最低限の荷物だけ持って出発。教えてもらっていたポイントで「SEWARD」と大きく書いたノートを掲げて待ってみる。

15分くらいすると一人の優しそうな女性が「今日やることないからいいわよ」と。内心ヒッチハイク簡単だぜ、と思いきや見るからに車が小さい。自転車が入らなず断念。。その後1時間ほど待ってると今度はロン毛・ロン髭のお兄さんが「スーワードに行くのか?ここよりいいヒッチハイクポイントがあるから連れてってやる」と。ピックアップトラックに自転車乗せて、話を聞いていると彼はアメリカ大陸をヒッチハイクで旅していたのだとか。「大体は良い人だけど、1000人に1人は変な奴いるから熊よけスプレーを常に懐に抱えて、撃退できるようにしておくといいぞ」と言われた。ビビらせるなよ。。

ポイントに連れて行ってもらい、お礼を言ってそこで更に待つこと1時間。60代の爺ちゃんコンビが運転交代のためにたまたま近くに車を止まったところを声かけてもい、拾ってもらえた。気さくな爺ちゃんコンビの名前はジョンとマーク。マークはジップライン(森の木々の間をワイヤーで滑り降りるアクティビティ)を経営しているようで、アンカレッジから北にあるトルキートナ(Talkeetna)という街とスーワードに拠点を構えていた。彼の住むトルキートナではジップラインの他にオートキャンプ場やレストランの経営もしているようだった。そして幸運なことにも、今日はスーワードの拠点に仕事に向かう途中だったとのこと。二人とはジョークを沢山言いあい、おもしろ可笑しく目的地のスーワードまで連れて行ってもらった。

途中ヘッドライトをつけていないというくだらない違反で警察に捕まる。
マークは「F***! こんなに明るいのにライトいらないだろ!」と嘆きまくる。

彼らの拠点で軽く荷物運びを手伝ってから車でスーワードの街中を軽く案内してもらい、キャンプ場へ。彼はホテル泊だったが、「夜に一杯飲もうと」誘ってくれたので、テント設営後、酒を飲みながら彼の生い立ちや、家族の話、くだらない話から深い話まで色々話した。その中で、いくつか印象に残る会話があった。

 
マーク
Mark

俺は40年前にシカゴからアラスカに来た。そしてトルキートナという小さい村に移ってきた。当時は何もない小さな村だったが、そこにある未開の地に俺が道を作り、家を建て、今では色んなものを経営している。俺の家はログハウスで、今は妻のためにツリーハウスを建設中なんだ。

Eddy
Me

そりゃすごいね。自然の中で生きてるんだね。

マーク
Mark

そうだ。俺の家の周りは何もない。そして本当に静かなんだ。だが俺はこの静けさがないと眠れないのさ。たまにうちに訪れるやつがいるが、そいつは静かすぎて眠れないと言っていた。

Eddy
Me

凄いところにいるんだね。俺の住んでる場所は都会だから常に音がするよ。

マーク
Mark

俺は都会は無理だ。静かじゃないとダメなんだ。でもな、静かすぎてうるさくなることがあるんだ。。。

Eddy
Me

ん?どゆうこと?

マーク
Mark

静かすぎて、静けさが聞こえてくるんだ。自分自身を感じるというか、聞こえるというか、、、とにかく上手く説明はできないけど、何かを感じるんだ。一回、トルキートナに来てみるといい。

言っている意味が分かるようで分からないような内容であったが、なんとなく印象に残るストーリーであった。そして彼は話を続けた。

マーク
Mark

俺もアラスカに越して約40年。色々あったが、お前は一体この先どれくらい旅をするんだ?

Eddy
Me

わからないよ。多分アルゼンチンまでは1-2年、もしかしたらもっとかかるかも。予定なんて決めてないから何が起こるかわからない。

マーク
Mark

そうか。予定は作らない方がいい。自由気ままにいくのさ。だが、お前がこれから旅をする上で、楽しいこともあれば、とんでもなく落ち込む時もある。そのアップダウンがこの先ずっと続く。でも良くも悪くもそれが以前よりも少しだけでもbetterになっていれば、お前の旅と人生はきっと上手く行くよ。

そして夜9時頃には解散して、それぞれの寝床につくのであった。

マークの経営するZip Lineを見せてもらった。写真は本人マーク。

Seward(スーワード)編

5/22 Seward(スーワード)内を観光!

翌朝、テントから起き上がると、外が以上に寒い。気温を見ると3℃。とりあえず、昨日買ったサンドウィッチを食べ、身支度を整え、テントを片付けた。そして昨日予約していたスーワードからキーナイナショナルパークをボートで観光するツアーに参加するため、港へ。氷河やクジラ、シャチ、イルカなどを見る絶好の機会だ。楽しみにしていたが、いざツアーが始まるとそのほとんどは移動時間。全部で6時間のツアーであったが、ナショナルパークまで距離があるため船に揺られている時間の方が長かった。野生の動物も沢山観れたけど、正直高いお金を払った割にはなんだかな、、、という感じであった。

流石に氷河を観れた時は感動したが、それ以外はちょっと退屈であった。

ボートツアー情報↓↓

ちなみに私は街中にあるMoby Dick Hostelというところでツアーの予約を行い、20%ディスカウントしてもらった。

Multiple Cruise Options for Tours of Kenai Fjords National Park

ツアー終了後は、マークの経営するジップラインの敷地を借りてキャンプ。

いよいよアラスカ初の長距離サイクリングスタート

5/23 Seward〜Girdwood (走行距離:144.35km)

早朝起き、テントをサクッとたたみ、朝食を軽くすませるとすぐに自転車にまたがった。今日は行ければ140kmほど進みたい。初日にしては結構な距離だが、そこに行かない限り道中、何もないのだ。食料はある程度購入したが、初めての試みなので、何かある場所で一日を終わりたい。はじめ50kmくらいは割とスイスイいった。しかしその先80km地点くらいでだんだん疲れてきて、変らぬ一本道(坂道)に少し飽きてきている自分がいた。

途中で前輪パンク。

すると少し先の道路横にヴァンが止まっている。何してんだろ、と思いながらゆっくりヴァンとの距離を縮めていくと、中からなんとマークが出てきた。どうやら仕事が早く終わって家に帰る途中だったらしい。励ましの言葉と水を分けてもらい、またトルキートナで会う約束もして、彼はその場を去っていった。急に元気が出た気がする。またしばらく頑張るも、120km地点くらいでなんか力が出ない、、完全なエネルギー切れであった。食料も揃えていたはずだったが、実際は足りていなかった。

フラフラしながらなんとか目的地に着くと、特大のピザをたいらげ、その足でsubwayに駆け込みサンドウィッチとスープをペロリとたいらげた。やはり自転車乗ってるとアホみたいに食べれるな。。と再確信しながら、街のキャンプサイトにステイし、床につくのであった。

5/24 Girdwood〜Anchorage (走行距離:66.2km)

いよいよアンカレッジへ。ここからの距離はそこまで遠くない。むしろ近いから余裕やと思い朝はゆっくり目のスタート。道中、熊に関する怖い看板を横目に、スイスイと自転車をこいだ。

「落ち着いて。熊が出ても逃げ出さないで。さもないとあなたはオシマイよ」って書いてる。。

基本的にはハイウェイを走り、車のすぐ横を走っている(道幅は十分に広い)が、たまに自転車専用道があるため、ある場所はそっちを走っていた。自転車道は、ハイウェイから少し外れたりもするが、車に気を使わなくてもいいため、非常に楽だ。そう思って走っていると、ヌッとでかいムースが道の真ん中に現れるではないか。。どうしたものか、、自転車道は車が通らない代わりには道幅が狭いため、通るにはムースの真横を通過しないといけない。しかし草食動物とは言え、ムースに殺される事件も沢山起きているので、ここは仕方なく来た道を戻るしかなかった。少し距離はあったが、安全第一。ハイウェイに合流し直して、なんとか走行を続けた。

可愛らしいが、実物はかなりでかい。

そして、夕方前には無事元々泊まっていたホステルに到着し、4日ぶりのシャワーを浴びた。この日はビールを飲み、すぐに就寝するのであった。

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